CASE STUDY製造業ソリューション 製品導入事例 Vol.12
お客様の声 生産工程ごとの作業実績収集をアナログからデジタルに変えた今、
データから24時間・365日のリアルな現場が見えてくる。

導入企業様バンドー化学株式会社 様
▲バンドー化学株式会社 足利工場長 富山 智宏 氏
まずは御社の事業内容をお聞かせください。
富山様:当社は1906年に神戸で創業し、自動車や産業機械の動力伝達を担う伝動ベルトや効率的に物品・材料を運搬する搬送用ベルトなどを製造販売しています。足利工場では主に産業機械用電動ベルトやプリンターをはじめとしたOA機器用の部品を製造しています。
インタビューを受けていただいている皆さまの所属部署はどちらでしょうか?

▲バンドー化学株式会社 高機能エラストマー製品事業部 製造部 主任 戸﨑 清文 氏
戸﨑様:私は製造部に在籍しています。主に生産性の向上を意識し、製造ライン全体の流れを管理しています。製造部は「実績班長」を最も利用している部署です。

▲バンドー化学株式会社 経営情報システム部 主任 進藤 顕 氏
進藤様:秋田と私は経営情報システム部に所属しており、「実績班長」の導入と活用支援を担当しています。
導入の経緯
どのような経緯で「実績班長」を導入されたのでしょうか?
戸﨑様:「実績班長」の導入は、生産性や品質の向上に必要な現場データを、正確かつ効率的・継続的に収集するためです。
これまでは工程レイアウトや作業手順の見直しに必要な各工程の作業時間は、ストップウォッチで計測していました。また不良の低減活動では、製品検査で作業者が選別した製品不良の発生原因を現場管理者がエクセルに入力した上で要因分析を行っていました。
しかし、当社では多種多様な製品を生産しており、生産方式も製品によってまったく異なります。さらに多品種少量生産のラインではベースとなる各工程での作業内容は同じでも、品種・サイズ・形状で必要な製造時間は大きく異なり、ピンポイントで計測しても他の製品の分析には適用できません。
そこで正確かつ継続的に、全ての製品の実績データを収集・蓄積できるMESソリューションの導入を決めました。
▲足利工場で製造している、産業機械やOA機器などに用いられる伝動ベルト
導入のポイント
導入を決定された理由をお聞かせいただけますか?
▲バンドー化学株式会社 経営情報システム部 主任 秋田 真吾 氏
秋田様:当社では長さ100mを超えるコンベヤベルトから幅数ミリのOA機器用のベルトまで多種多様な製品を製造しており、今回のMESソリューション導入にあたり国内4工場全てに適用できることが重要な要件でした。さらに「製造現場での操作が容易であること」「既存システムと親和性が高いこと」、今後のスマート工場化に向けて「設備連携が可能であること」といった観点も加え、複数のMESパッケージを比較した結果、全ての生産ラインに柔軟な対応が可能である点を評価し、「実績班長」を選択しました。
導入はスムーズに進行したのでしょうか?
進藤様:我々メーカーにとって工程設計は長年のノウハウの塊であり、優れたパッケージでも標準機能で全てをカバーすることはできません。実際にシステム構築が始まると、大小さまざまな要望が出てきましたが、標準機能で不足している要件に対してカスタマイズを行うなど、テクノシステムさんと一つずつ課題を解決する事で計画通りに本稼働する事が出来ました。
戸﨑様:システム導入直後は現場の作業者がタブレットの操作に不慣れなこともあり、工場全体の作業時間が一時的に増加、データの収集漏れも発生しましたが、入力方法の効率化・ポカヨケ機能の追加、システムのレスポンス向上などの改善を重ねることで、現在の安定稼働に結びつきました。
実績班長を導入して実現した効果
「実績班長」による改善効果を教えてください。
戸﨑様:システム導入後はリアルタイムで収集された実績データを様々な用途で活用しています。例えば製品サイズの違いによる工程での稼働時間の変化や作業習熟度による作業時間のバラつきをBIツールで見える化することにより、作業効率の向上に活かしています。
また品種・サイズ単位で工程の生産能力が正確に把握できるようになり、ライン全体の効率を踏まえた生産指示が出せるようになりました。
現在は生産性や品質の向上活動を中心に利用している「実績班長」ですが、「原価管理システム」と連携することで、総原価低減や製品戦略策定への活用も進めています。
最後に「実績班長」の導入を検討されている企業へのメッセージをお願いします。
秋田様:一般的な事務系のシステム開発では、パッケージを基準として業務の標準化を行うことがセオリーですが、何十年も磨き上げてきた生産技術は日本のメーカーの強みであり、それをパッケージに合わせて簡単に変える事はできません。
「実績班長」は日本の製造業の多種多様な生産方式や複雑な工程設計に対して標準機能での高い適合性と、自社開発ソフトだからこそ可能なカスタマイズ性が特長です。
「実績班長」の導入プロジェクトでは、パソコンやタブレットの操作に不慣れな現場スタッフも参画しましたが、テクノシステムさんはそうしたスタッフとも積極的にコミュニケーションを取り、当社にマッチしたシステム構築を一緒に考えてくれました。顧客のニーズを真摯に受け止め、共に改善に向けて歩んでくれるテクノシステムさんに出会えて本当に良かったと感じています。
企業紹介|バンドー化学株式会社 様

ゴム・プラスチック製品メーカーのパイオニアとして1906 年に神戸で創業し、世界十数カ国で事業を展開しています。自動車や産業機械の動力伝達を担う伝動ベルトや効率的に物品・材料を運搬する搬送用ベルトなどを製造販売しており、取材した足利工場では主に産業機械用電動ベルトやプリンターをはじめとしたOA機器用の部品を製造しています。
会社概要
所在地 | 〒650-0047 神戸市中央区港島南町4丁目6番6号 |
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従業員数 | 4,023名(連結) 1,287名(単体)(2024年3月31日現在) |
売上高 | 108,278百万円(2024年3月期) |
資本金 | 10,951百万円 (2024年3月31日現在)(東証プライム市場) |
事業内容 | 自動車部品事業、産業資材事業、高機能エラストマー製品事業、その他 |
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