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COLUMN実績班長のコラム

2022.07.30

生産現場で時間のロスを減らす方法|効率をあげるためのポイントを紹介!

製造業における時間のロスがどのようなものなのかご存知でしょうか。

製造現場で生じる損失であることを知っていても、どういった内容が時間のロスになるのか知らない人も多いでしょう。また、時間のロスに該当する損失は意外と多く、その全ては分からないという人もいると思います。

そこで今回は、製造業における時間のロスについて徹底解説。発生する理由や時間のロスの削減方法についても紹介するのでぜひチェックしてください。

生産現場における時間のロスとは

生産現場における時間のロスとは、製造現場で生じる損失のことで、生産ロスや作業ロスとも言い換えられます。不良品の手直しや製造以外の工程で時間を取られてしまうことが、時間のロスの代表例です。

製造業における時間のロスは生産性に大きく影響します。そのため、時間のロスを減らすに越したことはありません。しかし、生産工程でどのような時間のロスが発生しているか把握していない企業は多いです。時間のロスを減らすためにはまず、ロスに気づくことから始めなければならないでしょう。

時間のロスの原因

製造業における時間のロスには、大きく分けて以下の3つがあります 。ロスの原因によって対処法は異なるため、まずは3つのうちのどれに当てはまるのかチェックしましょう。

【時間のロスの種類】
  • 設備ロス
  • 人的ロス
  • 原単位ロス

次の章では、3つの原因について詳しく解説します。具体的にどのような内容なのかも紹介するので自社で発生しているロスがどれなのか分かるでしょう。ロスをなくすためにも原因を把握してください。

設備ロス

設備ロスとは、設備効率を悪化させる大きな要因のこと。設備ロスの具体的な内容は以下の表のとおりです。

故障ロス 設備の故障によって生じる時間のロス・物量ロス
段取り・調整ロス 生産終了後、次の製品を良品として製造できるようになるまでの時間のロス
刃具交換ロス 刃具の交換の際に生じる時間のロス・物量ロス
立ち上がりロス 休憩や休日の後のスタートアップの際に生じる時間のロス・物量ロス
速度低下ロス 設備の速度が低下することで生じる時間のロス
チョコ停ロス ちょっとしたトラブルによって生じる時間のロス
不良品ロス 不良品が発生したり手直しをしたりするときに生じる時間のロス・物量ロス
ショットダウンロス 清掃・点検・部品交換などのメンテナンス時に生じる時間のロス・物量ロス

人的ロス

人的ロスとは、人の作業効率を悪化させる原因のことです。人が関わる作業などが人的ロスに該当します。以下では5つの人的ロスについてご紹介して行きます。

管理ロス 管理をするために生じる待機時間のこと。指示待ち・材料待ち・故障修理待ちなどが管理ロスとなる。
動作ロス 人の無駄な動きによって生じる時間のロス。(例:作業場を整理していないことで、資材を置くために遠回りしなければならない・作業道具を探すために無駄な動作が増える)
編成ロス ライン設計が悪いことが原因で生じる時間のロス。(例:1つの作業が遅れることでその後の作業担当者が待機している状態)
自動化置換ロス 機械など自動化できる作業を人力で行うことで生じる時間のロス
測定調整ロス 頻繁に測量や調整を行うことで生じる時間のロス

原単位ロス

原単位とは、一定の量の製品を生産するために必要な時間や物品の量のことです。原単位の効率を低下させる要因が原単位ロスとなります。具体的な内容は以下の表にまとめているので確認しておきましょう。

歩留りロス 素材の重量と製品の重量の差のこと。(例:製品を加工する際などの生じる重量の減少)
エネルギーロス 製品を生産する時に生じる電力・燃料・水などのエネルギーの損失
型・治工具ロス 製品を生産するために必要な型・治工具を補修・制作によって発生する金銭的ロス

時間のロスを改善し生産効率を上げる方法

時間のロスを改善して生産効率を上げるためには、以下の方法を実践しましょう。生産効率を上げることは企業の成長にも繋がります。

また、無駄な時間を削減できることから従業員の意識改革にもなるでしょう。次の章で生産効率を上げる5つの方法について詳しく解説します。チェックして生産効率の向上を図りましょう。

【生産効率を上げる方法】
  • 5Sの徹底
  • TPM活動の導入
  • コミュニケーションの活性化

5Sの徹底

5Sを徹底することで生産効率はアップします。5Sとは「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「しつけ」のことです。生産において必要なものと不要なものを整理整頓することで、必要なものが必要な時に取り出せます。整理して不要物を処分することで整頓しなければならない物も減るでしょう。また、物を置く時のルールを決めておくとより良いです。

作業場や機械の清掃を定期的に行い清潔な状態を保つことで、故障の原因を排除。効率よく機械が動かせるようになりつつ、4つのSを確実に実行することができます。

TPM活動の導入

TPM活動とは、製造業で持続的に利益を生み出せる体制を構築するためのマネジメント手法です。生産システムに関わる、全てのロスをカットする活動として人や設備、企業体質の改善を目的とした活動となっています。

生産管理システムには、工程管理機能が備わっており進捗状況をリアルタイムで把握することが可能です。また、計画の立案をシステムに任せられるので自動化置換ロスも減らせます。

仕入れ管理や在庫管理もあり、生産管理システムの導入によってさまざまなロスを減少させることができるでしょう。

実績班長の導入事例

続いては導入事例のご紹介です。

ある企業では、生産効率の悪さから下記のような課題を感じていました。実績班長を導入後にはどのような効果が見られたのか確認してみましょう。

【導入前の課題】
  • 日報を手書きしていることで情報精度にバラつきがあった
  • 定時後に管理者が日報をExcel入力していた
  • 装置の稼働状況が現場に行かないとできなかった
  • 現場の情報共有に時間がかかり、不具合の原因究明が進まなかった
【導入後の効果】
  • IoTの活用で成形機の稼働時間・ショット数などの正確なデータ収集を実現
  • 正確な情報によって生産計画を定時内に立案することを実現
  • リアルタイムな装置稼働状態監視によってトラブルの早期発見・装置稼働率の向上を実現
  • 現場の情報がリアルタイムにデータ化されカイゼンのPDCAをショートスパンで実現

上記の事例では、システムの導入によって稼働時間がリアルタイムで把握できるようになり、生産効率が向上しました。

また、今まで定時外で行っていた業務も定時内で行えるようになり社員への負担も軽減。報告内容も制度が高いものとなりました。

コミュニケーションの活性化

生産効率をアップさせるには、コミュニケーションの活性化が重要。コミュニケーションが取れる関係が従業員同士で築けていると、「悩む」という無駄な時間をなくせます。

コミュニケーションを活性化するためには、積極的に声掛けをすることを心がけましょう。また、相手のモチベーションが上がるような声掛けをしてあげるとより仕事効率はアップします。

まとめ

今回は、製造業における時間のロスについて紹介しました。ご紹介した内容を参考に、自社の時間のロスがどの項目に当てはまるのかチェックしてみてはいかがですか?また、ロスを削減する方法を参考にして、作業効率が 向上するよう取り組むのもよいでしょう。

生産管理システムを導入することで、より簡単に作業効率向上が期待できます。実績班長は顧客のニーズに合わせたサービスを提供しているため、製造現場で生じる損失・時間のロスをカットをしたいと考えている方は、ぜひお問い合わせください。

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